O-11 和箪笥のリペア
使用材:
サイズ:
仕上げ:墨、欅色着色、オイルフィニッシュ
◇長い間使われてきた和箪笥の蝶番や背板等が壊れてしまい、修理をして欲しいという
ご要望にお答えして修理を施しました。手持ちの付いた二段になっている抽斗収納家具
で、おおよそ100年くらい前のものだそうです。
当初は元の蝶番を修理し、再び使用する計画を立てていましたが、蝶番が予想以上に薄い
事と、腐食が激しかった事により、新規にて蝶番を作る事としました。新規蝶番は元の
蝶番同様のデザインとし、厚みを0.2mm程増して制作されています。
この新規蝶番は那須町の鍛鉄作家である「かぬちあ」の中澤恒夫氏による作品です。
又、背板部分の穴の開いてしまった部分は、穴部を中心に背板を取り除き、新規背板を
はめ込んでいます。その後、不陸を滑らかにし、墨黒にて背板全体を塗装しました。
背板を止めていた竹釘もかなり傷んでおり、こちらも新規に作成しています。 抽斗は可動
がスムーズにいくように側板、底板等を鉋により滑らかにし、サンディングにて 仕上、面取り
等を行いました。 .